燃料タンクキャップは精密部品だった!

前回のツーリングで絶好調な状態になったはずですが、実は少々深刻な不具合も出ていたのでした。

ツーリング前の事前テスト走行と海老名SAまでの走行ではトルクが増して乗りやすくて早くなったSB8Rだったのですが、海老名でガソリンをなみなみ入れて走り出してしばらくしたらエンジン回転が落ちてエンジンが吹けなくなって、少しすると回復する症状が出る様になってしまったのです。

電気的なトラブルかと思いましたが、すぐに回復するのでそうでもなさそうです。

ガス欠に似た症状でもあるので、タンク内にエアーがうまく取り込めていないの可能性が濃厚です。

アクセルをガバっと開けるときに症状が発生しやすい感じです。

症状は西伊豆スカイラインに入ってからどんどんひどくなって来たのでした。

トルクが薄くなっているのでサスペンションを沈めることが出来なくて、荒れた路面に弾かれてコーナー侵入のきっかけも掴めずに曲がることが出来ない状況が多々ありました。

アクセル開閉でリズムをとるのが不可能な状況です。

アクセルをじんわり開ける場所ではそんな状態は全くではないですが出ませんでした。

どこかに新たな刺客が入り込んで来たに違いがありません!

怪しいと思われるタンクのエアーベント経路を探ってみることにしました。

タンクのエアーベントはタンクキャップを経由しているので分解して確認です。

思っていた以上に複雑な仕組みで、TESI 1Dのポリタンクキャップとは大違いでした。

転倒してもガソリンが、こぼれない様に完全なワンウェイ構造のエアーベント回路になっていました。

分解を進めていくと、肝心のエアー回路に何か異物が!

その異物はエアー回路壁の塗装が剥がれた塗膜だったのです!

今まで剥がれそうだった塗膜が燃料ポンプの能力が上がったことでエアーの勢いも増してペロリと剥がれたと思われます。

剥がれた塗膜が回路内を行ったり来たりして悪さをしていたのでしょう。

回路内の塗装はあちこち剥がれる寸前の状態でしたのでワイヤーブラシで擦って剥がして組み直しました。

タンク下側に給油口に入った水の排出口とエアーベントの吸気口があります。

ホースニップルになっていますが、元の穴が1.5mmほどの穴で効率が悪そうですぐに詰まりそうだったので今まで外してありました。

今回の作業で穴を4mmに拡大してホースも取り付けて異物が入りにくいようにしました。

走行テストはまだですが、週末にガソリンをなみなみ入れてテスト走行してみます。